Hiro’s Journal / ヒロ日記より 04.19.2019, Day 54

4月19日 日本時間午前7時 54日目天気曇り 北緯35度55分 東経141度48分 南の風20ノット  波2 M ヘディング310度 船速6.4ノット 【生きていればこそ再チャレンジできる】 昨晩は、おいしおに悩まされました。3~4ノットの潮に押され、ボートスピードは半分に激減。19日の昼間に着ける予定だったのに…。そうです、セーリングは風だけではなく、潮によって助けられたり悩まされたりするのです。あと70マイルとなりました。早く着きたいなぁ。 この航海中、夕日を感じながら物思いにふけっていると、涙がポロポロポロポロ出てくることが多くありました。この綺麗な夕日を、見えない自分が悲しいのではなく、また、天草の白浜の夕日を見ていた子供の時代に戻りたいと思って、悲しくなっての涙でもありませんでした。今生きていることへの感謝、このようにしてダグと出会い、再チャレンジしている自分が幸せということを噛み締めての涙でした。 失明時、命を断っていればこのような素敵な人生は送れなかったのです。 また、2013年の太平洋横断に失敗して、もう一度立ち上がっていなければ、このような素晴らしい航海をすることはなかったのです。生きていればこその再チャレンジができていることへの、心からの感謝から出た涙でした。 皆様の周りにも、苦しんで悩んでいる人はいませんか? 是非、陽の光となり暗闇の中にいるその人たちを照らしてください。 良かったら私の本「見えないからこそ見えた光 絶望を希望に変える生き方」をプレゼントしていただけましたらありがたいです。そのような人たちを、少しでも減らしたいと思い、書かせていただいた本です。 遅くても明日には着岸できます。最後の最後まで気を抜かず頑張っていきます。 April 19th, 7 a.m., JST, Day 54, Weather: Clear 35.55 N 141.48 E, South 20 kts. wind, Wave hight: 2 meter, Course: 310, Boat speed 6.4 kts. [ We can re-challenge anything, as long as we are alive ] … Continue reading Hiro’s Journal / ヒロ日記より 04.19.2019, Day 54

Advertisement

Hiro’s Journal / ヒロ日記より 04.18.2019, Day 53

4月18日 日本時間午前7時 53日目天気雨 北緯34度26分 東経143度39分 北東の風21ノット  波3 M ヘディング304度 船速6ノット 【ダグの情熱と行動にもっとフォーカスを】 今回の航海について、2013年の辛坊さんとの太平洋横断に挑戦したブラインドセーラーが、再チャレンジに挑むということで、どうしても私にメディアからフォーカスされることが多い。 もっと、ダグの情熱や行動力に、 フォーカスしていただきたいと考えています。 皆さんにも以下の3点を読んで頂き、ダグの情熱と行動力が Dream Weaver プロジェクトを推進してきたかが、わかると思います。 1.ダグからの一通のメール クジラとの衝突により、夢を途中で断念せざるを得なくなった私の経験、そして、再びやりたいということをダグが友達から聞き、そのストーリーに感銘を受けて、一緒にやろうではないかというメールを、私に送ってきた。2016年12月のことである。彼が住む東京に行くことになっていたので、その際、お互いの気持ちを確認し、プロジェクトをスタートさせた。「僕にはセーリングの経験はないが視力はある、君は視力はないがセーリングスキルはある、二人でやれば夢は必ず実現できる」ということを彼は言ってくれた。 周りの人の多くは「そんな初心者と行ってまた失敗したらどうするの、お前が使われるんじゃないの、その間の生活はどうやって守るの」等々、ネガティブに思っている人が多かった。 駅まで視覚障害者を誘導したり、一緒に旅行に行くのとは違う。命をかけての挑戦である。よっぽどの情熱がなければできないはずである。ダグにはその情熱が十分すぎるほどあったのです。 2.私が住むサンディエゴでヨットを購入、そしてトレーニングスタート 2017年3月早速タグがサンディエゴに来て、外洋に適したヨットを見て回った。私が住むサンディエゴにヨットを置いた方がトレーニングに際し、私への負担が軽いと判断し、決断、即行動だったのである。このスピードには驚かされた。5月には二人でトレーニングを始め、外洋に、セーリングに行き始めた。サンディエゴのトレーニングとは別に、アメリカ東海岸でセーリングスクールにも行き、アメリカセーリング協会のコースを、次から次へと受講した。時間的に経済的に余裕があるとはいえ、私のトレーニングのために、2~3ヶ月に1回、2~3週間来たことからも、彼のこのプロジェクトに対しての情熱が伝わってくる。 3.実際の航海では彼の役割は8割以上 2月24日サンディエゴ湾を出港し、今日まで多くのことを経験し、いろんな気づきを得ることができ、明日、福島の小名浜に着ける予定である。非常に嬉しい。 この航海中、気象予報士、非常部隊との連絡、ナビゲーション、プロパンの点検、風力発電機、AIS等の修理…、8割以上彼がしてきた。 私の仕事は、デッキやマストに行く際に急がないで安全に、 Dream Weaver に負担がかかっていそうな時、もっと優しく走らせよう、低気圧に入り込んで不安や心配のためにダウンし、ベッドに横になっている時、「一時の辛抱、Dream Weaver が守ってくれる、大丈夫」と声をかけるぐらいだった。 このようなダグの情熱と行動が、世界初ブラインドによる太平洋横断を成功に導きつつあることを、もう一度強調しておきたい。そしてこのようなダグと出会えたことに心から感謝している。 日本に近づくにつれ他船が多くなり、昨晩からほとんど一睡もしていないダグに、到着時皆さん激励お願いします。 With this voyage, as it is my second attempt to cross the pacific, after my failed attempt last time with Shinbo san, there has … Continue reading Hiro’s Journal / ヒロ日記より 04.18.2019, Day 53